キャッシュレス社会、キャッシュレス決済・・・
今やテレビのニュースやワイドショーでは毎日のようにこれから日本で迎えるキャッシュレス社会を取り上げています。
そんなキャッシュレス社会が訪れる事によって日常がどう変わるのか。
そしてどんな便利なことが訪れるのか、まだみんなよく分かっていないからこそ今キャッシュレス社会を知っていきましょう!
キャッシュレスって何?
キャッシュレス(cashless)とはそもそもどういう意味かと言うと、
- キャッシュ(現金)
- レス(~より少なく)
という意味です。
はい、何のことかさっぱりわかりませんよね笑。
凄くかいつまんで説明すると現在日本で最も用いられている決済手段である現金、つまりお札や小銭のやりとりを今より少なくして、現金を用いらなくても良い方法に決済手段を移行して行こう、という動きです。
これは今世界中で進んでいて、特にニュースに上がる事が多いお隣中国や韓国ではキャッシュレスの普及率が非常に高いと言われています。
また、クレジットカードが当たり前のように浸透しており信用社会(クレジット社会)と言われてるようなクレジットカード発祥国のアメリカやヨーロッパ圏でも多くの国がキャッシュレス社会になりつつあります。
キャッシュレスってどんな方法があるの?
キャッシュレス決済はここ10年程度で急激に種類が増えました。
それまではクレジットカードが主流で他に選択肢といえば正直あまり普及されていないJデビット(キャッシュカード提示による口座からの即時引き落とし)ぐらいでした。
2001年にJR東日本のSuicaとビットワレットのEdy(現楽天Edy)が登場し、その後おサイフケータイの普及、VisaやJCBのデビットカードと順を追って少しずつ普及してきました。
そして近年ではApple社製のiPhoneのApple Pay等により、いまいち使い勝手が悪かったおサイフケータイに比べ簡単という事で更にキャッシュレス人口が増えたイメージです。
キャッシュレスにどんな方法があるか、詳しくは下記記事をご覧ください。
諸外国のキャッシュレス社会浸透の理由
では何故キャッシュレスが浸透しつつあるのでしょうか?
いくつか理由があるのですが、まず挙げられるのはその利便性の高さ。
クレジットカードに代表される現金の代替手段は例えば海外旅行の際に一々現地の通貨に変える必要がありません。
もちろんキャッシュレス先進国でも非対応のお店はあるので多少の現金は必要ですが、日本よりも治安が良い国は非常に少ないのでわざわざ多額の現金を現地通貨に変えて持ち歩くのはリスクでしかありません。
つまりもし仮に全世界で同じ決済手段を導入していれば、カード1枚あれば基本的には何も困らないという事になります(あくまで理想像の話ですが・・・)。
また、日本に比べ偽札が多い国もありますので、そういう国では現金以上に信用性があるというケースもあります。
そして先述しましたが現金を持ち歩くリスクの低減です。
現金というのは基本的に奪われてしまえばそれまで、戻ってくる事はまずありません。
その点クレジットカードであれば仮に盗まれてしまっても、電話やインターネット経由で即座に利用停止をする事ができます。
治安が悪ければ悪い程、現金を持ち歩くという行為そのものがリスクになってきます。
日本でキャッシュレスが遅れていると言われる理由
反対に日本は世界的に見てもキャッシュレス後進国と言われています。
今やSuicaやPASMO等の交通系ICカードで電車に乗るのは当たり前になっているのに、それでも後進国。
考えてみればコンビニやスーパーでの会計待ちを見ていると、確かに現金でのやり取りが非常に多いですよね。
これは日本が他国に比べて現金の信頼性が非常に高い事の裏返しです。
日本の紙幣、硬貨は偽造防止のために様々な加工が施されているのは有名ですよね。
紙幣の透かしや硬貨にもあるホログラム、特殊インキを使用した印刷等々かなりの偽造対策技術が用いられ、日本での偽造紙幣や偽造硬貨の検挙例はそれほど多く聞きません。
僕の記憶にある限りでは、紙幣をカラーコピーし使用した為検挙されたというお粗末な事件ぐらいです。
つまり日本において、偽札等の対策を取る必要がほとんど無いんです。
また日本は比較的治安が良い国であるという話は至るところで聞きますよね。
街中で見かける自動販売機、これだけ普及しているのは日本ぐらいなもので、海外では襲撃を恐れ気軽に設置が出来ない場所も多いとか。
当然自動販売機には売上も釣り銭も入っているので、言い換えればそこら中に現金はあるんです。
ATMにも同じことが言えますが、大型の重機で襲撃してしまえば現金を奪う事はたやすいでしょう。
にも関わらずそれがほとんど起こらないという事は、仮に現金を所持していても奪われる可能性が低いという事。
そう、ここでもキャッシュレスに移行する必要性にあまり説得力がありません。
実は小売店側の事情も・・・
ちょっと小話ですが、日本国内ってまだまだそもそもキャッシュレスに移行できるだけのインフラが整っていません。
というのも例えばちょっと田舎の文房具屋とか八百屋さんとか、そういうレベルになるとまず現金決済が当たり前ですよね。
なぜかというと、クレジットカードや電子マネーの利用をするとお店側に都度手数料が掛かるんです。
例えば薄利多売でやっている小売店で1個100円の商品が売れると利益が3%の3円だった場合、仮に決済手数料が5%だと2円の赤字です。
更に人件費、お店の家賃や消費税やと考えると赤字そのもの。
決済手数料が諸外国に比べて高い為、いまいち導入が進んでいないという裏事情もあります。
ちなみにこれは今菅官房長官を始め政府主導で手数料を安くするようクレジットカード会社側に呼びかけているので、近い将来状況が変わる可能性がありますね。
今だからこそ知りたい!キャッシュレスのメリット
「じゃあ日本でキャッシュレスなんてやらなくていいじゃん!」
なんて声も聞こえてきそうですが、実はキャッシュレスにはかなりのメリットがあります。
現金を持ち歩く必要がなくなる
これが最大のメリットです。
え?当たり前じゃん?と思われるかも知れませんが、現金を持ち歩く必要がないという事は管理をする手間もなくなるという事。
もし仮に全面キャッシュレス化が実現すれば、給料日の度にATMに並ぶ必要はありません。
友達と飲みに行くのに「あれ、手持ちにお金あったかな・・・」と財布の残高確認をする必要も無いし、小銭が沢山入ってパンパンになったお財布を持ち歩く必要もありません。
当然先述したように、もし現金入りのお財布を落としてしまったら帰ってくる事を祈るしか無いですが、クレジットカードなら即座に止める事が出来るので金銭的な被害から免れますし、仮に不正利用されてもきちんと申し立てればその請求を払う必要がなくなります(場合によります)。
現金を持ち歩くというのは意識していないだけで非常にコストが掛かってます。
僕は東京都在住ですが、毎月25日のお昼休みは繁華街のATMコーナーに数十メートル単位で人が並んでいて、見る度にバカバカしいと思っちゃいます・・・笑。
履歴確認の利便性
キャッシュレス化と呼ばれる決済手段はクレジットカードをはじめ、電子マネーやQRコード決済など色々あります。
このいずれにも共通している事が、後で履歴を確認出来るという事。
もちろん現金にもレシートという決済証明がありますが、紙なので当然劣化しますし紛失リスクもあります。
「酔っ払って昨日の飲み代がいくらか分からない!」となってもいずれかの履歴を確認すればいつどこでいくら払ったのかひと目で分かります。
また、履歴が残るという事は不正な利用があった場合も確認が出来るのでセキュリティ面でも遥かに上ですよね。
仮に僕があなたの財布から1,000円盗んでも気づかないかも知れません。
でも僕があなたのクレジットカードや電子マネーで1,000円決済したら確実に履歴が残ります。
履歴がいつでもどこにいても確認出来るという利便性は、実は計り知れません。
ヒューマンエラーの防止
お会計時に現金だと釣り銭のやり取りが発生しますが、キャッシュレス決済だと釣り銭のやり取りは発生しません。
これは釣り銭の貰い忘れや金額の間違いを防止できますので、損する事がほぼなくなります。
ポイント制度の活用
キャッシュレス決済の多くにはポイント制度やキャッシュバック制度が用意されています。
クレジットカードは特にポイント制度が顕著で、ポイントを貯めたいが為にクレジットカード決済を積極的に活用する方も非常に多いです。
金銭的に得をするので、もちろん利用した方が良いに決まっています。
主要な人気カード、例えば超人気の楽天カードは還元率が常時1%。
仮に毎月食費に3万円使っている人が食費全てを楽天カードで決済した場合、月300円。
年間にすると3,600円お得になります。
もちろん通勤に使う定期代、ガソリン代や携帯電話や光熱費等の固定費諸々を含めたら年間1万円程度は誰でも変わって来るでしょうね。
ちなみに節約の為に電気代を抑えようと、毎日テレビの主電源を切るという方法を取って節約出来るのなんてせいぜい年間数百円。
今現金で払っているものをクレジットカード払いに切り替えるだけで10倍単位で変わってくる計算です。
キャッシュレスのデメリットを考える
では逆にキャッシュレスのデメリットはなんでしょうか?
じっくり考えると意外とあります。
お店によって使える/使えないの差がある
これが僕の考える最も大きなデメリットですね。
基本的にコンビニやスーパーを始めとした小売店の大手チェーンではほとんどがなんらかのキャッシュレス決済を導入しています。
ただローカルチェーンや個人店になると導入しているところの方が稀と言った状況かも知れませんね・・・。
特に個人経営の飲食店だとほとんど見かけないかも知れませんし、ラーメン店なんかは有名店でも現金のみってところが多いですよね。
せっかくいくら使ったのかを履歴で残せると言うメリットがあるにも関わらず、決済方法の統一が出来ないのであっては中々一元管理は難しい。
という事で僕は日常の金銭管理にマネーフォーワードを導入しています。
マネーフォーワードは対応していればクレジットカードや電子マネーの利用履歴を自動で取り込んでくれるので、現金を使わなければ勝手に家計簿が完成します。
後は現金を使った時だけ手入力、スマホのアプリを使用すれば1入力15秒もかからないので簡単に出来てオススメです!
割り勘がめんどくさい
クレジットカードや電子マネーの場合、割り勘が結構めんどくさいんですよね。
お店側が個別会計に対応してくれれば良いんですが、それだと店員さんに余計な手間をかけさせてしまうし何よりスマートじゃない。
こういう時LINE Payのように簡単に送受金出来るサービスがオススメです。
代表者1人が決済をして、会計前後にLINE上で送金するだけ。
会費制の飲み会なんて大人数になると誰から貰って誰から貰ってないか、集計がめちゃくちゃめんどくさくないですか?
LINE Payを使えば誰から貰ったのか履歴で一目瞭然なので、貰い忘れがあっても後からちゃんとお互いに履歴を確認すれば確実です。
高齢者や子供が馴染めない
これは僕の年齢だと中々聞かないんですが、高齢者や子供の場合キャッシュレスに慣れるまで非常に時間が掛かりそう。
というのも、キャッシュレスって意識していないだけでスマホやパソコンのようなデバイスと常時インターネット接続環境が大前提なんですよね。
先述した履歴の確認もそうですし、ポイント還元もネット上で申し込むことがほとんど。
LINE Payもスマホ前提ですし、とにかくキャッシュレスというよりはそういうデバイスやインターネットを使えないといまいち利便性を享受しにくいんです。
この辺りはネット手続きが必要がなく、毎月利用額がキャッシュバックされるタイプのデビットカードの利用がオススメです。
僕が愛用しているソニー銀行はまさにこのタイプで、特に意識しなくても使った金額に応じて後日口座に現金でキャッシュバックがあります。
ソニー銀行自体がネット銀行なので、もっと身近で言うと三菱UFJ銀行デビットカードも同様に現金キャッシュバックシステムですね。
使い方が分からない
そもそもクレジットカードや電子マネーの使い方がわからなくて興味はあるけどなんとなく始められない・・・
そういうユーザーの方は僕の予想より多いんじゃないかな?と最近感じ始めています。
僕のようにインターネットが身近な人間からすると「電子マネーへのチャージはクレジットカードでオートチャージが便利」みたいな話をスっと飲み込めますが、そうじゃない方には「え?電子マネーを使いたいのにクレジットカード?」となってしまうんじゃないでしょうか。
決済するにしてもコンビニで「カードで」とか「Suicaで」とか言って端末に挿したりかざしたり店員さんに渡したりと何種類かあるので迷ってしまったり・・・。
この辺は決済提供会社や国が主導になってわかりやすく解説して欲しいですが、そうも言っていられないので今後当サイトでも詳しく説明できたら良いなと思っています。
キャッシュレスのデメリットは以外と少ない
こうしてみると、なんだかんだ対応策がありそうだと思いませんか?
もちろん人によってどのような手段を使うべきか異なりますが、キャッシュレスを本格的に取り入れる為には手元のスマホ1台ですぐに始められます。
もちろんそれが難しい高齢者の方にはハードルが高いかも知れませんが、僕のように周りの若い方が教えてあげる事でそのハードルは随分下がります。
結局現金でのやりとりの代替え手段であって、お金を使うという行為そのものには代わりが無いですからね。
現金じゃないと使いすぎてしまうはデメリット?
よくキャッシュレス反対の意見で「現金で無いといくら使ったのか分からない、使いすぎてしまう」という声を見ます。
これ、一見そう見えるだけで僕は全く反対だと思います。
というのも、先述した通りキャッシュレス決済のほとんどは履歴がきっちりデータとして残ります。
これは凄くシビアな事で、電卓を叩かないと月の累計額が分からない現金と違いアクセスする度に利用金額がリアルタイムに分かるんです。
現金じゃなければ使った感覚が無いというのは単にデータやシステムを活かせていないだけで、キャッシュレスの大きなメリットである履歴機能を単に僕たちユーザーが使いこなせていないだけだと思いませんか?
なんとなくお財布の中身が淋しいとか、計算しないと正確な金額が分からないという現金の方がよっぽど感覚が掴めないと僕は思っちゃいます。
キャッシュレス社会の一歩を踏み出そう
ここまでキャッシュレス社会について色々書いてきましたが、まだまだ日本はキャッシュレス後進国。
まだまだキャッシュレス社会の魅力は沢山有りますが、その魅力が国民に広く知れ渡っているとは思えません。
まして僕自身使ったことがない決済方法もまだあります(ちなみにQuickPayとかは僕も使ったことが無いです笑)。
日本には様々な選択肢があるので結構迷いがちですが、どういう目的でキャッシュレス決済を使っていきたいのか考えれば自ずと理想的な形が見えてくるのかなと思います。
今は現金派でも、まだまだキャッシュレス社会はこれからです。
1からキャッシュレスを理解して、お得に便利に使っていきましょう!
当サイトではキャッシュレスをキーワードに、魅力的なものをどんどんお伝えしていきます。