東京オリンピックの開幕まで1年を切り、クレジット各社がより一層キャッシュレスに力を入れていますが、皆さんはどの程度キャッシュレス化できていますか?
今回注目するのは、2019年春に1大ニュースにもなった巨大IT企業GAFAの一角であるApple社が米金融企業のトップであるゴールドマンサックス社、国際ブラントMastercardとタッグを組んでアメリカでの発行を発表をしたクレジットカード「Apple Card」。
記事では、日本でも発行が予定されているこのカードについて特徴や利点、なぜAppleが日本での発行をするのかなどを解説していきたいと思います!
ちょこっと豆知識①:そもそもなんでAppleが金融市場に?
Appleがクレカを出す意味が分からないと思ってしまうかもしれませんが、そこには大きな戦略があるのです!
というのも、Appleは70%の利益を携帯端末やパソコンから得ている現状があります。しかしながら業績が落ちてきておりそれを打破するために考え出したのが、モノを売るではなくコトを売るサービスを提供する企業になるということです。
その中でも今まで売ってきたモノとの相乗効果が見込めて相性がいいのがいま最も力を入れているのがApple Payなどの金融サービスなのです。
Apple Cardとは
ではでは本題に戻りまして、早速ですが気になるApple Cardの実態とは、Apple Cardは基本的にはバーチャルカードの1種でApple Payと連携している為、iPhoneから発行しApple Payで利用する形になります。具体的な利用法は、アプリやオンラインでの決済や実店舗で利用する非接触決済などです。
リアルカードもあり、アメリカではチタン製という情報は出ていますが、日本でどうなるのかはまだ分かっていません。
Apple Cardの特徴
現状わかっている大きな特徴は大きく5つあります。
- iPhoneで発行、使用
- 年会費無料
- 高還元率のキャッシュバック
- わかりやすい利用明細/家計管理
- 高度なセキュリティ
iPhoneで発行、使用
冒頭でも記述したとおり基本的にはiPhoneと連携していますので、Walletアプリから必要情報を記入し発行するバーチャルカードです。
Walletアプリで使えるということは、Apple watchでも利用できるので、わざわざ携帯を出さずとも手をかざすだけで決済ができます。
年会費無料
Apple Cardは年会費は一切かかりません。これはチタン製のリアルカードも同様ですので、無料で持てるクレジットカードです。
高還元率のキャッシュバック
何と言っても外せないApple Cardの最大のメリットは高キャッシュバック比率です。高い還元率が故に「金融業界の黒船」なんて呼ばれてたりもします。
今回はアメリカで発行されているApple Cardと日本で発行されている他社カードとの比較を図にしてみました。
ブランド | 還元率 | キャッシュバック | |
Apple Card | Mastercard | 2% | 即日 |
楽天カード | Visa, Mastercard, JCB, AMEX | 1% | 約1ヶ月 |
三井住友VISAクラシックカード | Visa, Mastercard | 0.5% | 約1ヶ月 |
他社と比べて1%高くキャッシュバックまでの期間も即日と規格外の利点があります。
さらに、これに加えて、Appleの関連ストア(Apple Stores, App Store, iTunes Store, appple.com)での利用であれば3%キャッシュバックとAppleユーザーにはもってこいのカードです。
一点注意していただきたいのは、この還元率はバーチャルカードを利用するときのみのものなのでリアルカードだと還元率が1%と楽天カードと同率のキャッシュバックになります。
わかりやすい利用明細/家計管理
普通のクレジットカードや電子マネーだとなかなか難しいのがお金の動きの管理ですが、Apple CardはiPhoneと連携することにより管理がシンプルでわかりやすくできるようになっています。
上の画像はアメリカで実際に使用されている仕様ですが、利用履歴の詳細、日ごとの決済額推移や請求費の先払いなどができ、右の円グラフのようなものは月々の決済額を自身で決定できる機能です。
高度なセキュリティ
Apple Card(特にバーチャルカード)はセキュリティも非常に強固に作られています。
バーチャルカードはアプリで開いた際に16桁の番号は書かれていないので、誰かに番号を見られる心配がありません。
さらにApple Cardを使う際には指紋認証または顔認証が必要になるので、万が一携帯を落とした際や、誰かに盗まれたとしてもApple Cardが他人に使われることはないと言えます。
ちょこっと豆知識②:Apple Cardがなんで日本に?
ここで思うのは、なんで日本でApple Cardを出すのって話です。
というのも、日本には財閥があったり、クレジットカードに関してもやっぱり銀行系が信用されていたりよく使われているということもあるので、海外企業がわざわざ日本国内の金融市場に入ってくるなんてこと普通はないんですよね。
しかしながら、日本のiPhone使用率は携帯保有人口の60%以上と他国と比べてみても群を抜いて高いんです。ということは、モノと連携させてコトを売りたいAppleからすると1番参入しやすい市場なのです。
Apple Cardの現状
ここまで紹介してきた夢のクレジットカード、Apple Cardですが、日本ではいつ発行開始になるか気になる方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、現状いつ発行するかの決定はなされていません。
この大きな理由として、日本でApple Cardを発行すると決まった際にAppleは自社でカードを発行することができないので、国際ブランドやJCBなどと提携を結ばないといけません。しかし、現状この提携をどこと結ぶかが決定していません。Apple社はVISAとの確執があるのでVISAカードになることはないと思いますが、このカードがどこのブラントになるかは今後注目です!
いつ発行開始化はわかりませんが、2019年7月16日に日本での商標登録手続きは開始されたという正式な情報があるので、オリンピックイヤーまでには発行を開始するかもしれませんね。
こんな人におすすめ!
今回はいまだ完全に公開されているわけではないが、日本でも発行が確実視されているApple Cardについて解説してきましたが、少しはこのカードの凄みがお分かりいただけましたでしょうか?
- スマホはiPhone派
- Apple製品大好き(Apple関連ストアでお買い物をよくする)
- 現状のクレジットカードの還元率が良くない
- クレジットカードのセキュリティが気になる(物理カードは持ちたくない)
- 手軽にキャッシュレスを始めたい
最後にもう一度、Apple Cardはまだ発行を開始したカードではありませんが発行されれば日本の金融を震撼させることは間違いないほど便利なクレジットカードですので、今後の動向に注目ですね!